ジョギングを続けるコツ

最近、夜、走るのが日課になっている。エクササイズのためというよりもストレス解消のためだ。それ以外にもいくつか卑小な打算があるのだけどそんなことはどうでもいい。考え事ができるペースで走り、ぼんやりと物思いに耽るのだ。今日は走っている最中に、「どうすればジョギングを続けることができるのか?」という問題を考えてた。
本来この問題は、体を動かすことに犬的な喜びを覚える僕にはそれほど縁がないとも言える。部活動のように人から強制される運動には堪えられないが、僕は自分のペースでなら喜んで体を動かす人間だからだ。たとえばどこかに行くとき、時間に余裕があれば革靴でも平気で2,3キロは歩く。路線にもよるけれど、都内の私鉄なら大体2,3駅分が目安。そしてスニーカーならそれこそ狂ったように歩いている。踵でスニーカーのラバーの感触を確かめながら歩くのは実に愉快だ。そのうちに体が歩調にシンクロして、どこまででも歩けるような気になってくる。(もちろん体力が消耗されるにしたがってそういった心地よい気分は萎えてくるわけだけど)。新宿から調布まで歩いていたなんてこともある。
そこに、移りゆく街並みを楽しむためとか、行き交う人々を観察するためとか、新しい店を発見するためという意図はほとんどない。むしろ歩行中の視聴覚、嗅覚情報を右から左に流して物思いに耽っていることが多い。そもそも歩く速度が人よりもかなり速いうえに、傍から見れば一心不乱の様相で歩いているような人間にそんな風情などあろうはずがない。だからそれは決して「散歩」とか「徘徊」とかそういったものではない。話がそれた。
で、どうすればランニングを続けることができるのかだ。
それは、短めのコースと長めのコースの2種類を用意しておくこと。少し物足りないぐらいの距離と、少し長めのコースを決めて、その日の体調や予定、モチベーションに合わせて走りわける。僕の場合なら、短いコースは往復で4キロ、時間にして20分弱、長いコースは往復6キロ、時間にして30分強だ。
20分なんて、本当にあっという間だ。信じられないなら、出発する前にテレビをつけておくのがいいと思う。区切りのいい時間(8時とか9時とか10時とか)に出発すると、帰ってきてもまだ同じ番組をやっていて、普段何もせずテレビを見ている20分がとても同じ時間だとは信じられなくなるはずだ。それが30分番組なら、帰宅後のストレッチをしながらCMまでの最後の3,4分を見ることができるし、1時間ものなら「見逃した感」すらない。部屋に帰ってきても相変わらず古館伊知郎は「ニュースショー」を続けている。だから安心していい。
これなら時間がないときや前日の疲労が残っているときでも短いコースを走ることでランニングを継続することができ、嫌気がさして挫折するこもなく、継続する充実感を得ることもできる。ランニング・ジョギングが継続できなくて悩んでいる人はぜひ一度試していただきたい。