ブログ雑感

これは余談だが、数年前世間でインターネットが普及し始めたころ、某旧帝大の職員の間では「ホームレス」という言葉が流行っていた。これは自前のホームページを作っていない教職員を揶揄するための言葉で、その言葉の裏には「うちの教職員たる者、社会の先端をいち早く認識していなくてどうする」という自負と、最近しきりに叫ばれている「大学の社会貢献」の端緒があったように思う。それから数年、現在では裾野も広がり、多くの大学や教職員が自前のホームページを持ち、シラバスや講義の解説、研究の成果を公開するに至った。同様に、もはやホームページを持たない企業を想像するのは難い。両者に共通するのは社会的責任という観点から説明が求められたことだ。
これと同じ流れがブログでも起こるのではないだろうか。現在でもライブドア堀江社長サン・マイクロシステムズ社のCOOジョナサン・シュワルツ氏がブログを書いているが、ブログがより社会的機能として顕在化するにつれ、ホームページよりも日々に密着した感のあるブログの採用は、社会的責任がより個人に求められる形で(つまり説明責任のような形で)、大学や企業内にいる個人に浸透してゆくのではないだろうかと私は見ている。
それとも私がブログを過大評価しているだけだろうか?